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桔梗side70ページより
そんな・・・
公園って・・
自分の頬にある小さな手、その上に自分の手を重ねる
俺を暖かいと言う蜜香
弱々しく笑った蜜香の顔
「わっ!」
グイッと腕をひっぱり抱きしめる
こんな小さな手
こんな細い腕
こんな華奢な体
なのに・・・
なのになんで、こいつ虐めんだよ・・・
「桔梗?」
居心地が悪いのか、もぞもぞと蜜香が動いて、顔を上げた
「他は?」
「え?」
「他はなにされてる?」
思いがけず低い声がでた
そのせいか、蜜香がビクッとしたのがわかった
「え?特にな、にも・・・」
「じゃあ蜜香ちゃん、食事は毎日3食食べてるかい?」
悠次郎さんが優しく蜜香に聞いてくれた
「3食?えっと・・・
私、悪いこ、としたらご飯もら、えないです」
「・・・じゃあ、悪いことしてない時は3食食べてる?」
「おうち、のご飯、夜だ、けです。
お兄ちゃん達がい、ると朝とお、昼も買ってく、れますし、お金あ、る時でお腹へ、って我慢で、きない時は買っちゃいますけ、どあまり、食べな、いです。
だ、から今日はう、れしいで、す
朝から、美味しいご飯た、べれて幸せ、です」
蜜香は本当に幸せそうに微笑む
そんな・・・
なんで・・・
蜜香なんでだよ・・・
飯食わねぇからこんな小せぇんだろ?
あんなに嬉しそうにオムライス食うのに
手作りの料理をあったかいって泣きながら食うのに
うさぎのりんごも、タコやカニのウィンナーも、もったいなくて食べれないってずっと見てるし
大好きな甘いもんだって、絶対美味しいからってあんな小さなパンケーキを6当分して自分は1番小さな一切れ食って「美味しい」って幸せそうに笑ってくれるのに