聖は優しい笑顔で笑うと、

「そりゃよかった。俺も楽しいよ」

って囁いて、あたしの肩をさらに抱き寄せた。

「ん…嬉しい」

そう呟くあたしの前髪にキスを落とした聖は、

「顔が赤いな。酔ったのか?」

なんて意地悪く呟く。

あたしは少しぼんやりしながら、カクテルを飲み干し、

「ん…。お酒飲むの久し振りだから…」

って呟いた。

聖はゆっくりあたしの頬を撫で、

「何か、ソフトドリンク頼むか?」

って、優しい声で訊いてくれた。
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