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305ページより
「…――なぁ」
「んー?」
相変わらずコーヒーしか飲まない夏樹がタバコ片手に、真っ直ぐ視線を私に向ける。
「……お前のケツは持ってやるつったろ?」
「えー?」
何だいきなり???
そんな突然――ケツは持ってやる……って……。
折角晴れた心の影が、また浮き上がる。
桜に行ったときのことを言ってるんだろうか……?
先日のことは、夏樹に何も告げて無いから知らない筈だけど……。
「お前……、俺に何かあったら自力で何とでもするとか言うけどよー?飯くれぇ食わせてやれるようにはすっから……」