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ランくんにキスされて以来、あたしの頭の中を占領しているのはランくんのことだけだった。242ページより
あんなに悲しい顔…させたくない。って思ってた…。
“スミレがおれを必要だって言うなら…手を取ってやる”っていうランくんの言葉。
あれは…本当は、“誰かに必要とされたい。手を離さないで”っていう思いなんじゃないかって…。
「……」
ランくんを1人きりにしたくない。
そう思ったら、あたしはクッションから立ち上がっていた。
「スミレ…?」
不思議そうに呟く周治さん。
「……あたし、行かなくちゃ…」
そう呟いたあたしはそのまま、2階へと上っていった…。