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ランくんにキスされて以来、あたしの頭の中を占領しているのはランくんのことだけだった。あんなに悲しい顔…させたくない。って思ってた…。“スミレがおれを必要だって言うなら…手を取ってやる”っていうランくんの言葉。あれは…本当は、“誰かに必要とされたい。手を離さないで”っていう思いなんじゃないかって…。「……」ランくんを1人きりにしたくない。そう思ったら、あたしはクッションから立ち上がっていた。「スミレ…?」不思議そうに呟く周治さん。「……あたし、行かなくちゃ…」そう呟いたあたしはそのまま、2階へと上っていった…。