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「俺、沙羅に逢えて良かった!ハルやハヤトやジンにも。298ページより
俺、生まれてきて良かったって、本当に幸せだったって思ってんだぜ?
だからさ?」
タクはちょっと膝を折ると、目線を私に合わせた。
「沙羅も、俺の人生、否定しないでくれよ?」
タクの人生を?
「沙羅は俺に逢えて良かったって思ってくれねぇのか?」
まさか!
眉をひそめるタクに、ぶんぶんと大きく首を振った。
「だろ?」
ちょっと得意そうににかっと笑った。
「俺も沙羅も幸せだった。それが俺達の人生だろ?それを否定しないでやって欲しいんだ。
16年なんてあっという間だったけど、俺にとっては最高の人生だった!
それでいい、それがあればいい」