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瑠月が、女の子を堕とす時の一瞬の瞳を目撃した時。

周りに目もくれず毅然と立っていた陽月を見た時。

怜月が本気で怒った時。

瑞月がピアノ椅子に座った時。

姫苑が大人びたように微笑んだ時。

自分の子供のはずなのに、酷く惹きつけられる『何か』を魅せつけられる。

それをふと考える時、いつも背筋が凍るように寒くなる。
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