あらすじ(ネタバレあり)
市村みどりはニューヨーク行きの飛行機の中で、顔以外全身入れ墨が入った男と知り合う。見た目の割にとても優しい彼に惹かれ、みどりは連絡先を交換する。
一度目のデートは彼の職場であるジャズバー、二度目のデートは彼のアパートメントで言葉と心を交わし合う。
「君は俺が好きなんだから、帰れるわけないでしょ」
互いを信用した二人は、彼のアパートメントで過ごすようになる(第一章 夢一夜)。
二人がまさに蜜月を過ごしていたとき、アパートメントに不審な男、百々目がやってくる。百々目は紫貴の同僚であり、裏社会の人間だった。
「鬼ごっこは困るよ、みどり。俺が鬼にならなきゃいけなくなる」
みどりが逃げるかもしれないという考えに取り憑かれた紫貴は、一線を越えてしまう(第二章 アリア)。
互いの自由を奪いすぎると気が付き、彼らは別れを決意する。しかし、敵対組織の手が迫っていた。なんとかみどりは日本に帰国するが、以降、彼からの連絡は完全に途絶えた。
それから、三年後――
「今度こそ、大事にする」
危険な男とのひと冬の恋と、その先の物語。
登場人物
市村みどり(25)
主人公
『しない後悔よりする後悔』と考えるようになった元OL
日比谷紫貴(28)
ヒーロー
全身入れ墨の銀髪の男 ピアニストと名乗るが、……?
百々目優(42)
不遜な男 紫貴の言うことは聞くらしいが、……?