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確かに、陸斗や普通の男にしたら、あの頃の妃頼は面倒くさいと、感じるかもしれない。

だけど、俺は一度だって面倒くさいとは思わなかった。

願わくば、
当たり前に守られる事。
愛される喜び。
言われていい褒め言葉。

女に生まれて来て、
誰もが一度は望むだろう、そういう当たり前を、経験させてやりたいと思った。
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