by
「ー……うるさいわよ」

魔術の水と一緒に、
冷たく響く言葉もふってくる。
見上げると、上空に2人、浮遊していた。

1人は蒼い髪に金色の瞳の青年で、
静かに私たちを見下ろしている。
もう1人はー、

「そんなに騒がなくても、
『それほどの』ことなんて
起きてないでしょう」

私たちに辛辣な言葉を吐く、
長い黒髪を持った、緋い瞳の少女だった。
1ページより