「な、なにしてんの、」
「逃げられないようにしてんの。」

ガゼボの中にはリクライニングチェアが二つ並んでいて、そのうちの一つに押し倒された。

「ちょっと!こんなとこでしんじらんな、」

「信じられんない?さっき背中に指這わされて反応してたのはどこの春風ちゃんですか〜」 
 
「さいってい!知らない男の前であんなことして」

「俺しか触れないってこと分からせないと。」
 
「ならすぐ助けに来てよ!」

「なら嫌がればいいし。あそこにいる彼氏と一緒に来てるんで無理ですって言えよ?ん?」

六神が容赦なく私の脚の上に乗り、跨って唇を塞ぐ。

プールに漂う乳液の香りが鼻をつき、ふっと息を吐くタイミングで六神にそれを吸い取られた。

「縋りつけば?俺が欲しいって。」
「な、にいって。そんな女にはならないから」
「じゃあこれから沼ろっか」
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