シェア
「っ、わ……!」177ページより
体重をかけるように抱き締めてくる森に
私は少しのけ反るような体制になって、数歩後ろに後ずさる。
そしてそんな私の体に付いてくるようにして、森もそのまま前に進んできた。
っ、ちょ、重……!
私はそう思いながら 体制を整えようと森の体を押すけど、効果は無し。
そしてそれとほぼ同時に───ガチャッ、と扉が閉まる音がした。
───私はそこでハッとする。
……玄関の扉が、閉まった。
それが何を示すかということに、
私は今更になって気付かされる。
「────ユネちゃん、捕まえたぁ。」
耳元で、小悪魔のような声にそう囁かれた。