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気持ち悪いと、思った。その思いを抱く度に必死で目を逸らし、時に抑えきれなかった感情を外へと溢れさせた。私は彼らを好きにならなくてはいけない。彼らに異性的な魅力を感じ、彼らの言動に一喜一憂しなくてはならない。私の目に巻きついていた何かは、私の与り知らぬ所で成長を遂げていた。私の頭からつま先まで、そうしてそのまま私の足元に根を張り頭上を覆い隠していった。息が出来ない。締め付けられる。視界が歪む。体が動かない。喉が震えない。私はここに居る。私は生きている。助けて、お願い、誰か。え、誰が?