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「治療だって、その医師がいるなら京都でもイギリスでも連れて行く。」「タスマニアでも?」「あぁ、タスマニアでも。」2人で顔を見合わせ声をだして笑った。何故に私達がタスマニアにこだわるかと言うと、高校生の時にテレビでタスマニア特集があり、タスマニアに生息するタスマニアデビルに釘付けになったから。周りは獰猛で怖いと言う。でも、私と大翔だけはつぶらな瞳がかわいいと言った。覚えていたんだなぁ…と嬉しかった。「あと、お前のご両親だけどな。」「あ、後でお父さんとお母さんに電話しとかなきゃ。」娘が突然婚約だなんてびっくりしちゃう。「そのご両親だけどな、前もって話は通しているんだ。松谷の事件の前に、ご両親に話をした。討ち入りのことも心配してたんだが、“詩織は俺が何があっても守ります”って言ったらな“気合い入れろ“ってな。後で報告はちゃんとしてくれって言われた。伊織も聞いててくれて、ガンバレ〜って言ってくれた。くくっ…本当に面白いよな伊織。」松谷の事件の前に?だから、大翔は守ってくれたんだね「そっか、ありがと大翔。後で連絡しよう。」「そうだな。一緒に電話するからな。」嬉しい、普通彼女の両親って嫌なんじゃないのかな?特に父親は。でも大翔は…「詩織の父上ってすごいのな。伝説の龍神副総長だもんな。」父上?「なんで父上?」「父上がそう呼べと…」