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卵が先か鶏が先か、だなんてメビウスの輪っかをなぞり続けるような無意味な議論をするまでもなく、毒と薬の関係は、毒が先で薬が後だと、そう思っています。毒があるからそれを治すために、あるいは毒があるからそれの耐性をつけるために薬が発達してきた、というわけです。当たり前と言ったら当たり前の話で、けれどこの順番がとても大事だと思います。闇雲に薬なんか作っても意味なんてどこにもないし、そもそも不可能なんですよね。薬というものの存在意義が、毒への対処とその予防を目的としているので、毒なくして薬は生まれないわけです。そうじゃないと、進化できない。じゃあ、対処不可能な毒に蝕まれたら、どうするか。そのまま死に至るのか、なんとか薬となるものを探すのか、あるいは、それすらも取り込んで進化するのか、なんて。