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時間が残されていないのに、彼女に言いたい言葉が浮かんでは消えていく。彼女に対する感謝の気持ち。別れの言葉。言うべきことがたくさんあるにもかかわらず、出てきたのはずっと彼女に抱いていたあの思いだった。

「なんで俺を助けたんだよ!!」

 荒らげた声は怒声に近かった。

 驚いた彼女が大きく目を見開く。それでも、俺の思いはとまらない。
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