by

「…他の女と同じことは、何一つ求めてない」

「…」

「お前らしい行動をしてくれればいい」

「…」

「…お前を
助けてやれると、思う」

何も言えない私に、最後の一押しとばかりに言葉を繋ぐ彼の表情は穏やかで。

「ここをお前の帰る場所にしたらいい。皆を迎える場所に、お前がいればいい。

…俺らにお前を守らせろ」

私の心の中で、何かが落ちた気がした。

「…もう一度聞く。俺らの姫になるか?」
149ページより