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『忠くん
 アタシ昨日言ったよね?
 17代目の威信に関わる事を頼むんだって
 
 お母さんは17代目を
 助けてくれたんだよ?
 
 お礼もしないって…
 それは、どうかなぁ17代目として?』

「わ、わかったよ…」

そういうと忠くんはチラッと

お母さんに目を向けそして下を向きながら

「これお礼…昨日はありがとうな…」

小さな声で押し付けるみたいに

バラを渡した

お母さんはアタシに叱られる忠くんを

目を見開いて見ていたけど

忠くんの小さな声を聞いて

バラを受け取る

見開いた目から

ポロポロと涙が溢れた

「どうしたんだよ?」

忠くんは突然のお母さんの涙に慌ててる

「大丈夫…こちらこそありがとうね」

そういって笑ったお母さんの

笑顔は輝いてた…
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