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「ー何それ。」

快斗が一人で何か呟く。

でもその言葉の意味を考える時間もなかった。

私は、気付けば、快斗の腕の中に包み込まれていた。

「ーか、快斗?」

急な快斗の行動に心臓が大きく跳ねる。

「椎可愛い。」

耳元でささやかれた、その直球過ぎる言葉に、心臓が大きな音を立てる。
それに、私の顔が真っ赤になっているのも感じる。

どうしよう。

いたずらしてって言ったのは私だけど、いたずらってこんなにドキドキするものなの?

私は快斗の腕の中からから抜け出そうと必死に体を動かす。
でも、快斗の腕の力が強くて動くことすら出来なかった。

ああ。もう、ダメだ。
このままじゃ心臓が壊れる。

「し、心臓が壊れそうです。」
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