春日 ココ。
作り物だからこそ、人間らしく…
生活の中に「アンドロイド」がいる世界。
面倒で複雑な人間関係を嫌がる人たちは「アンドロイド」と共に生活をしていた。
悠斗もその一人。
アンドロイドの恋人「サユキ」と共に生活をしている。
アンドロイドだからこそ、素直で可愛い彼女に惹かれているのだが、彼女の様子に変化が出始める…
それは、悠斗が元恋人に会ってから…
作られたものだからこそより本来の心に近い「アンドロイド」の存在。
「サユキ」にかつての恋人を愛しすぎた自分を見て恐怖する悠斗が余りにも人間らしく、リアルで…
「サユキ」に対する感情と
「アンドロイド」に対する理性と。
「恐怖」と「愛情」、様々な物が入り混ざりながら展開していく彼らはなんて「人間らしい」んだろうと思いました。
「心」なんて、相手が人間だって簡単に手に入るものじゃない。
せめて、サユキとの幸せな生活が悠斗にとって大切な記憶になるように、新たな幸せを築く糧になるように、と。
祈るばかりです。
とても考えさせられる作品です。