遠野ましろ

作者の趣味と人類愛と超がつくこだわりが詰め込まれた、無限大の四コマ漫画
こんな4コマ漫画、見たことない。

11年の歴史の重み。
2コマを1頁に入れる独特のスタイル。
笑えるサドマゾ、奥深き人間愛。
世俗に対するシュールな突っ込み。

一言では表せない要素が凝縮されている。

表情無限大の尾浦くん。
点と丸だけで描けるノーマル顔もあれば、ムンクの叫び。少年漫画真っ青な濃ゆさも。
ゴ○ちゃんの存在をとっくに超越。
●だけで構成される、スクリームのあいつのような表情がお気に入りです(笑)

人間とは一言で表せぬ多面体、というのが私の持論。
その個人的思い込みを満足させて下さる表現力とこだわりに脱帽。

絵柄の変遷にもご注目を。
表現は生きている。その時々の内面を反映するものなので、その観点で読むのも興味深い。

作者様の最新作を読んでいる身としては、サドマゾはやや薄め、シュールさ強めの印象。
経済学ネタは作者様が学生だったのか?と勘ぐったり。
2003年度以降は、絵の完成度が更に増している。筋肉の描写はピカ一。

生ぬるくチープな恋バナがいけすかない。
精神的大人の欲求を充足させてくれる、見事な作品。