吉川 心
全力の無駄遣い
はじめに、隣の鈴木くんは癒しです。
鈴木と鮫島は幼馴染み。ここまでの設定で想像しうるのが、二人が恋仲という関係。そこに転がるは、甘く切ない幼馴染みの恋物語……ってのは100%嘘っぱち(笑)
この二人には色恋の“い”の字も存在しない、親友という関係。
惚れた腫れたと……正直、代わり映えしない作品の数々に、いい加減飽きてきた今日この頃。多分、シビアな話に疲れて来たのだろう。
そんな時には、この作品を読んで欲しい。
バナナオレに付いてくるはずのストローを無くし、どうするかに全力を注ぐ鈴木くんや、フリカケが毎朝、机にラブレターの様に置かれている鈴木くんや、鮫島に好意を寄せる佐藤くんを、全力でストーカーする鈴木くん。
鈴木くんと鮫島の噛み合っている様で、噛み合わない会話。
人はくだらないと鼻で笑うかもしれない。否、危ないと警察を呼ぶかもしれない。けれどそんな下らないことこそが、今日も平和という証であり、青春の1ぺージなんだと思う。
くだらないことに全力を注ぐ鈴木くん、今日も私に癒しをありがとう!