逢崎 奈零
傍から見れば、遊びの恋だったのかもしれない。
彼は本気で恋をする。ただ、人より持続力が欠
けているだけ――。一風変わった「遊び人」の
男性に本気で恋をしてしまった女性のお話で
す。
私が絢子だったとしても、亮次に惚れてしまう
んだろうな、と思ってしまいました。それくら
い、12ページの中に亮次の良さがぎゅっと詰
まっていて、読者さえも魅了していく最高峰の
遊び人。
彼が「そろそろ終わりかな」と思うタイミング
はどんな時なんだろう。自分が飽きたとき?そ
れとも、相手の愛情が自分の愛情を越えたと
き?と、文章中には書かれていないことに考え
を巡らせてしまうくらい、作品の世界にどっぷ
りはまってしまいました。最後の「熱を全部吸
い取って、彼を殺せたらいいのに」という一文
が綺麗で儚く、個人的にはとても好きです。
素敵な作品をありがとうございました。