聖凪砂
奥の深い作品
読んでいくと、一見普通のラブストーリーに思えるのですが、この作品は読めば読むほどその奥に秘められたものが見え、奥の深い作品だと思いました。
みんな、どこか偽って誰かに合わせていると思う。だけど、そうすることの意味や価値に疑問を感じてしまった時―――…
それは、ふと自分でも考えることがあるし、疲れると思うこともある。そんなリアルにふと感じることを織り交ぜながら、いろいろな柵や複雑な状況がストーリーと絡まり、絶妙な動きを見せる。
つたないような文章表現ですが、ふとしたところに爆弾的な感情記述が組み込まれ、それがスパイスとなり、いい感じで作用しています。
まだ、謎が残されている部分もあるので、それがこの後のⅡでどのように続いていくのか気になります。