Μёёиа

愛すること、生きること
舞台は、とあるカフェ。
マスタをはじめとする個性的な従業員とともに働くことになった花子。
出自もナゾに包まれ、自身も心を閉ざしていた彼は、その胸に悲しく深い愛を抱いていて――……。

そんな彼の周りにいるマスタ、イッチ、ミナ。
彼らの視点からもそれぞれの「愛と生」を紡ぎ、三部構成で物語を成り立たせています。
それぞれ独立した話かと思いきや、全体を通して複雑に絡み合っていて、現実の世界でも時折起こりうる、時に運命さえも感じさせる接点。非常に読み手の心を揺さぶると思います。

各章、それぞれから学ばされます。
誰かを愛することの大切さ
それぞれ違う愛のかたち
愛されることの幸せや温かさ
そして、愛し愛されながら人は生きていけること。

物語の文字を通してでなく、そんな大切なことを心に直接呼びかけられているような心地がする。そんな深いお話でした。