涼里

自己愛の果て
賛否両論の作品ではあると思います。
やはりひらがなだけで展開される物語は、読みにくさもあるだろうから。
しかし、それがきっと作者の狙いの演出なのでしょう。


ひたすら己の裡へと向けられる愛情は、ともすれば現代人の陥りやすい病とも見る事ができます。

自分を守るためだけの【わたし】
自己愛の果てに待つ結末。

終始ふわふわとした少女らしい可愛らしさの中に、狂気と恐怖が見えました。