うのたろう

甘ったるくてふわふわで
主人公・結衣は友人・美羽の提案で、とつじょグループ交際をすることになる。

結衣の相手は、美羽の彼氏の友人・真くん。

恋の味を知らない結衣は、はじめてできた彼氏の存在に、じょじょに恋というものを知っていく。

この物語のテーマは初恋。
甘ったるくてふわふわで、どこかたよりないピンク色はまるで自然公園の桜のよう。

そんな結衣の初恋が季節感とともに描かれている。

物語のクライマックスは、ふわふわしていた結衣が、地面に足をつき、初恋というものに立ちむかっていく姿が見える。

この作品の終わりは、ふたりの恋のはじまり。

その期待感が読後の余韻になる。
学生のかたは新学期がはじまるまえの3月に、もう一度読んでみるのもいいかもしれない。