珊瑚島

ティーパーティーへようこそ
旧校舎で催されるお茶会。
朗らかで、ゆったりしていて、そしてなんだか温かい。
登場人物それぞれの個性が上手く描かれていて、目の前にお茶会の風景が見えるようでした。

そして、遠藤先輩と本田さんの恋。
懐かしい「匂い」を感じる遠藤先輩が、本田さんに恋心を抱き始めるまでがなんだかもどかしくて。
本田さんの男性に対する恐怖心がどう影響するのだろう、とやきもきして。
でもだからこそ、待ちに待った告白シーンでは胸がキュンとなりました。

付き合いだした二人の言葉ひとつひとつがなんだかかわいらしくて、微笑ましかったです。

豊かな香り漂うアールグレイのように、上質な作品でした。ごちそうさまです。