錬徒利広

涙が出てしまった!文句なしの★5つ!!
悔しい。本当に悔しい。
泣けてしまうなんて。
そして、こんな小説があるなんて。

冒頭の掴みは完全、と言えるまでに完全です。
幼い少女と、それに付き添う男。
そのシュチュエーションを第一ページから突き付ける。

そして、25ページというタイトな枚数の中でしっかりとした緩急を幾度も叩きつける。

また特筆すべきは、物語のディテールでしょう。
様々なところから知識を吸い上げ、こんなにもすばらしい物語を作り上げてしまった作者の才能は本物です。
そして、学問の意味を同時に感じさせる、そんな感じも読んでいてありました。

そして何より、涙してしまった。
市川拓司の「Sepalation」を読んで以来です。
素晴らしい。
この作者が他の長編を書けば、間違いなく出版化しても惜しみはないです。絶対に。

拍手。ありがとう。読んでよかった。