霧宇 魁

様々な技巧を駆使した作品。
台詞の後の人物の気持ちや表情が
嫌味なくサラッと描かれいて、
それが実にタイミングよく顔を出すあたりが
作者の技巧を感じさせました。
でも、作者自身がそこにまだ気付いてなく
これ見よがしな所が一切ない所に新鮮さを
感じさせられます。
特に、文中に上手く織り交ぜられた詩は
くどくなく印象的です。
早くも三角関係が成立していて
読者に先を読みたくなる気持ちを促しています。
この作品だけでなく、作者そのものに
今後が期待できます。