リトルマンソン

きみのわるいむしのかえる場所
ぼくも子供の頃に同じ体験をした事がある。いじめられっ子だったぼくはきれいな虫よりはきたないとか気持ち悪い虫が好きだった。ぼくはみんなが嫌いな虫が好きな子供だった。読んでいると、きみのわるいむしが自分に見えてきて驚いたよ。すばらしい。ぼくはこんな物語が大好きだ。悲劇であり、皮肉でありながらもきみのわるいむしにも居場所はあるという希望と救い。例え、子供に潰されてもきみのわるいむしのかえる場所はある。誰にも愛されず、生きるむしにもかえる場所はある。生きる事は悲しいことだ。望まれて生まれる子供もいれば、望まれずに生まれる子供もいる。しかし、かえる場所はある。ぼく達が生きる世界が煉獄であるのなら、たとえ獄卒に苦しめられても生きようではないか。生きるんだ。ただ生きるんだ。きみのわるいむしにレクイエムを捧げたい。