清乃

さりげない描写にセンスを感じた
《固かった制服にシワが出来始めた頃》《テレビ画面の向こうの話を聞くような》《愚かな月》といったようにさりげなくセンスの光った描写が散りばめられている。
禁断の恋、というタブーを扱ったにも拘わらずそれをサラッと読ませてしまうのは作者の人柄だろうか?
また《見せ方》を分かっているようで要所要所で【切なさ】が際立つ作品。
文字も少なくて読みやすい。
押し付けてない読後感が爽やかな作品であった。