玖妙夢堂

表現者としての魅力に期待☆
『ネット』『親』に現れる「ワタシ」は,むしろ創造物・受動性という面で一貫していて,逆に「私」の方の多面性を際立たせている点が興味深い。
それが計算されたモノならば…折角の社会的なテーマと視点を個人に終始した短編にまとめ,抽象的に表現されているコトに一抹のモノ足りなさが残り残念。
表現者としてかなりの力量を感じるだけに,いつか同テーマを膨らませた物語も読んでみたいと思う。