色芭 唄
成熟ドゥルセ
描写がとても丁寧で解りやすく、想像し易かったです。
非通知の相手(同僚かつ元妻)はよほど裕樹さんが好きなんですよね。あまりにも執拗な嫌がらせに、思わず眉間に皺を寄せつつ読んでましたが、その後の心理描写にある『少なくとも、いたずら電話がかかっている最中は私も、彼女も裕樹と会ってはいない。』を読んでああそうかと頷きつつ、僅かに安心した気持ちになりました。そして「もう逃げないから、私」という台詞にはただ感嘆し、不思議と「私」なら「元妻」に勝てるのではないか、と思えるようになってました。最後、二人がとても幸せそうだったので何よりです。個人的に、途中で出てきた少女(二度ぶつかった子)が好きです。