yuki

深く切ない
この小説を読み終わって、本当に切なくなりました。

衣麻とタケの応援をしていた私にとって一番残酷なラストに、胸が痛くて仕方がありません。

衣麻とタケが二人に歩きながらの会話で、タケが衣麻に「好きな人がいる」と言った時も、卒業式で衣麻が名前を呼ばれる人たちに自分の思いを浮かべるシーンなど本当に胸が痛かったです。

ストーリーの進み方がまるで丁寧に語りかけてくるような文章で書かれているのがとても素晴らしく、余計に切なくなります。

文章や物語という点でも、この小説はすごく良かったと思います。

特に衣麻の心理描写の書き方に素晴らしく、読んでいてすぐに感情移入してしまいました。

章の冒頭に出てくる語りもすごく心に残ります。

想いが届かないことへの切なさはありますが、こんなに心に残る物語をありがとうございました。