生命賛歌
この物語は生命賛歌です。

恋愛がベースですが、友情、葛藤と成長などが、自然に丁寧に描かれています。

眩いばかりに輝いて、でも切なくも儚い夢のようなあのころが。
光は届いても手の届かない星のようなあのころが。

日常を描いていますが、連なった山のような隆起が見るものを惹きつけます。

生命や青春の光と影がそこにはあります。

あなたには見えますか？
身長が伸びて、見えなかったものが見えてくるあのしあわせが。

あなたには見えますか？
空を飛ぼうとするあの命の輝きが。

読み進めて行く内に、だんだんとはっきりしてゆくパズルのような物語が、想像するという楽しみを生み出しています。

ある意味、読者参加的な推理小説のような作品でもあります。

描き方は売られているものと遜色ありません。

表現の豊かさは、まるで作者の心を映しているようです。

目前に、まるで実際に繰り広げられているかのような、心に響く再現性がそこにあります。

太陽の輝きのような。
月の神秘さのような。

忘れていたり、遠い過去となっていたあのころが立ち現れます。