通じ合える理由
「全ては私のためだった」
この興味を引かせる題名がまず真っ先にいいなあと思いました。

しかし、この小説は題名負けする事なく、最後までハラハラドキドキと楽しませて貰いました。

まだ結婚して一ヶ月という、まだまだ不安で一杯の主人公若菜と拓斗。
お互いの気持ちが見えずに、浮気なのかも、と若菜は不安になります。

ネタバレは避けますが、これは最後にあっと驚かせる物語の運びが特徴的で、個人的にはすごくおすすめです。キャラ一人一人の個性が強く、弟君なんかもいい感じでした。

テーマは結婚という事で、これは結婚中の戸惑いや不安を上手に描いた力作だと思います。
ページ数に囚われずに書ききれていればもっと良い作品になったと思います。

それでもこのページ数であっと驚かされた作品は数少ないので是非一読の価値ありです。