リュック

面白いですよ。
始めに言わせてもらうと、この作者の作品はシナリオであります。他作品のあとがきで、作者自身が舞台用に書いたと述べている様に、その作風はシナリオテイスト溢れるモノとなっております。心情描写が少ないのはその為でしょう。
ストーリーは複数の登場人物が、様々な事情の中で複雑に絡み合うというのがこの作者の作品には多くみられます。得意分野なんでしょうね。よく計算されています。あくまで個人的意見ですが、シナリオ風ライティングなら、完全にシナリオにした方がいいかな……と。
読みやすく、面白い作品で、間延びした所もなく楽しめましたよ。最後、吉野の奥さんがどうなったのかは、気になりますが……。