ハル
主人公が正しいって誰が決めたの?
”ねぇ、
主人公が正しいって誰が決めたの─‥?”
とは、この小説の宣伝文句。
この言葉にこの小説の全てが集約されているような気がしました。
とにかく冒頭は全てがナゾに包まれています。
主人公、海斗は満月の夜、桜の木の下でずぶぬれになった一人の女性に出会う。
彼女は答えた。
『‥私‥人魚なの』
ナゾを解こうと読んでいるこちらも、どんどん読みふけってしまう…。
次第に明かされる彼女の正体。
誰の心にもある、奇麗事では済まされない部分をザクザクとえぐってくれるので、読んでいるわたしも心がヒリヒリと痛くなりそうでした。
不思議な世界に迷い込める作品です。
ぜひ読んでみてください。