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『その覚悟があるのなら──私に、任せてくれないか』

月なら、もしかしたら、と、思ったし。

──月であって欲しいとも、思った。

きっと私は他の誰よりも臆病で、どんなに覚悟を決めようとしたところで、最後の一歩を踏み出せずにいることも多くなってしまうかもしれない。

何度も同じところで躓いては立ち止まり、前に進むことを躊躇ったり。
繰り返し繰り返し、小さなことで幾度も悩むかもしれないけれど。

それでもちゃんと、この人と歩いて行きたいから、と。
404ページより