雲児(クウ)と空船(カッちゃん)は、かつて人間だったことしか覚えていない。昼と夜で人間と妖を行き来する半妖のコンビだ。
二人はもう三十年間、おりを見て故郷を探す旅を続けて来た。
あるとき雲児だけが記憶を取り戻し、「ぼくがきみを殺した」と意味深な言葉を残して姿を消す。
平成百鬼夜行同盟なる集団の力を借りて、空船は自らも記憶を取り戻すことを決める。
そこにあったのは、美貌の人魚に魅力され、やがて呪われた、ひとりの男から始まった因果の歴史だった。
タイトルから受けるであろう印象どおりの伝奇ホラーです。
(某所で完結済作品をリメイクしているので、9月中に確実に完結します。最終的には、太めの文庫本くらいになる予定です。)