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「────白い花をくれてありがとう。あれは本当に嬉しかった」────セーラは、窓枠に立ったまま俺たちの方を見て言った。まるで、もうお別れみたいな言葉を。最後に言うみたいな言葉を。「嬉しかったけど、あの花はもう散って赤く染まった。私の心臓が貫かれたあの時、花が染まったと同時に、セーラルイーズは死んだ」「………」「あんたたちの知ってるセーラは死んだ」「………」「さようなら」そう、笑顔のまま。ただし、俺たちに見せていたのとは違う、いつもとは違う、その笑顔。