通称『四丁目』と呼ばれる大歓楽街では、
常に複数の暴力団組織が水面下で縄張り争いを繰り広げている。
その中で最大勢力を振るっているのが
指定暴力団 叢雲(むらくも)会。
その叢雲会において、
中堅幹部の立場でありながら、
『叢雲を背負う男』
の異名を持つ男がいる。
私がひと目で恋に落ちたのは、その男。
――この街でしのぎを削り合っている男達はみな、
口を揃えてこの言葉を口にする。
『誰のことも信用するな』と。
これは、一触即発状態の街で働くことになった、私の数ヶ月間の話。
*胸糞展開が含まれています。
閲覧の際にはくれぐれもお気をつけください。
*作中に出てくる地名、団体名は架空です。
*用語も時折、造語を使っています