雨はあの日を思い出すから嫌い。
でも、涙を隠してくれるから少しだけ好きなんだ。

あの日


あたしが傘を持っていたら


彼氏のとこに行ってたら


お客に帰られてなかったら


あんたがあの道を通ってなかったら


多分


あたし達は出会ってなかったと思うんだよね


だからさぁ


今この瞬間だけは運命ってやつを信じてみてもいいかもって


あたしがそう言ったら


あんたはクシャって笑ったよね


運命なんてあるわけねぇだろって


俺がお前を見つけたんだって


その言葉が嘘でもあたしは死んでもいいくらい嬉しかったんだよ