下っ端看護師の「みかん」のところに、一人の入院患者がくる。その患者はみかんの高校の頃の部活の顧問の先生「つつじ」だった。
みかんが、つつじの病室を訪れるとどこからか風が吹いて、気がつくと10年前の春、高校1年にタイムスリップしていた。
みかんはつつじとの再会で、忘れていた大切なことを思い出していく…

桜が咲いている。


あたしは忘れない。


突然起こった


魔法のような体験を。


これからあたしが死ぬまでに


こうして沢山の桜を見ると思う。


そして、その度にあなたを思い出すだろう。


ありがとう。出会ってくれて。


ありがとう。生きてくれて。