7王子は、しち面倒くさい!〜マジで辞退させてください〜

作者牟牟

見目麗しい見た目に騙されるなーー『7王子』と世間は騒ぎ立てるが、実際は一癖も二癖もある奴らばかり。家政婦として過ごす、くるめの受難な日々の話。

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ここは、日本最大の施設を誇る学園である。

小中高が一貫して繋がり、エリートのみが通うことを許されるという、超入学難解な学園と有名である。



そんな学園の敷地内にある寮に(寮というか、最早城)は、特別寮というのがあり、ごく限られた者しか立ち入ることが許されない、豪華絢爛の建物がある。



そこには、エリート中のエリート達が住んでおり、あたしはそこで(嫌々)家政婦をしているのです。



学園の生徒達は彼らを『7王子』と呼ぶようですが、あたしは違います。



あたしは彼らをーーー






「おい、くるめ!早くウルトラスペシャルブレンドコーヒー・俺様特製を持ってこい!」




(自分で持ってこい)





「ねぇーくるめー!この服どう?これ着たら可愛いと思うんだ。あ、言っとくけど着るのはボクだから、今、自分ことだと思ったでしょ?」




(思ってないから)




「てめぇ、くるめ!また勝手に俺の部屋入って掃除しただろう!人様の部屋に許可なく入るなって言ってんだろうがぁ!!」




(それが、仕事なんだけど)




「くるめーくるめー......お腹空いたー!!えっ?さっきご飯10合食べてたでしょって......全然足りないから!」




(いや、胃袋事情なんて分かりません〕





「おい、ノロマ。掃除が甘いんじゃないか?さっき窓の縁に埃が溜まっていたぞ。それと、トイレットペーパーはキチンと三角にしろ。ああ、後、シャツにアイロンはかけたのか?皺がーー」




(あーハイハイ。やりますやります)




「くるめぇ〜。一緒に寝ようよ〜。くるめが側に居るときが1番心地良く寝れるんだよ〜」




(重っ、頼むから乗っからないで)




「まぁ、くるめ。顔が疲れてるわ。あんなクソ共の世話なんてやめて、わたくしと一緒にお茶しましょう。そうだわ。わたくしが、くるめのお世話をしてあげるわ。ね、そうしましょう」




(いや、ご遠慮しておきます)









彼らをーーー『セブンモンスターズ』と呼んでいる。