言霊×人間恋模様ー契約期間は1年間ー

作者Shino/Shisaki

「言霊は、人間と恋しちゃいけないの。」
言霊と人間が交われば、言霊は腐ってしまう。

人の心を弄ぶ犯罪者「きつね」たちが集められた「きつね街」。その建設によって、言霊たちの住む森は破壊され始めていた。
言霊のアミラと人間のヒロは、「きつね」たちを逮捕、更生させるためペアを組み、「きつね街警備隊」と…

物語のあらすじ


周りを森に囲まれたシスティーディム王国。古来より言霊と交流し、人間の中で「最も美しい」種族と言われる人々が暮らす国。


その王国の秩序は、「きつね街」の建設によって壊れ始める。「きつね街」はシスティーディ厶王国の隣国、エスク王国が二国の境界に建設した街。エスク王国の「きつね」たちが集められる場所だ。


「きつね」は犯罪者たちのことを表す。「人の心を弄ぶこと。」「嘘をつくこと。」それこの地域一帯では最も重い罪に問われた。


エクス王国は飢饉により民衆の生活が逼迫。彼らは互いに互いを騙し合い、衣食住を獲得するようになっていく。


かつてはシスティーディム王国と肩を並べるほど神聖な街と謳われていたエスク国は、急増した「きつね」をそのままにしておくわけにはいかなかった。


「きつね街」の者たちは、自由を求めてシスティーディム王国へと逃げていく。治安の悪化を防ぐため、システィーディム王国は一人の少女を「王女神聖なる者」として立てる。彼女を崇拝の対象として、「きつね」たちの更生を促したのだ。


それでも一部の「きつね」たちは改心しなかった。彼らを取り締まるために生まれたのが、「きつね街警備隊」だ。彼らは警察のような役割を果たし、言霊と二人一組で「きつね」の更生に当たる。


システィーディム王国の治安がいくら悪化しようと、エスク王国は対応しなかった。しかし突然、きつね街警備隊本部に、一人の少年がやってくる。


「母国が冒した罪を償いたいんです。」


システィーディム王国に受け入れられた少年ヒロは、言霊少女アミラとペアを組み、更生に当たることになる。


言霊はとても素直で美しい存在である。しかし人間に心を開けば開くほど、魂が腐っていくと言われる。よって言霊は人間に心を許してはいけない。特別な関係を結んではいけない。


しかし共に困難を乗り越えていく中で、アミラは少しずつヒロに心を開いていく。次第にアミラは人間だった頃、ヒロと交流があったことを思い出していく。

一方でヒロがこの街へやってきた理由にも、秘密があった。


そんな二人はある事件をきっかけに強大な「きつね」に立ち向かっていくことになる。二人がペアとして行動できる期間は1年間。契約期間1年で、二人は成長していく。


二つの王国、崇拝対象の王女、皇族、言霊と人間、「きつね」、きつね街警備隊。多くの人を巻き込んだ切ない二人の物語。