三日月の夜、もう一度、きみに会えたら

作者春日彩花

天涯孤独で他人との間に壁を作って生きてきた女子大生の有栖(ありす)は、ある春の夜、桜の花びらが舞い散るなか、橋の欄干にたたずむ少年と出会う。彼は十八歳の高校生という他は自分に関する記憶のすべてを失っていた。
有栖は少年を三日月くんと名付け、一週間を期限に共同生活を送りながら、ともに記憶の手がかりを…