シュガー・レイン【完】

作者瀬南

雨の日だけ、君はこのバス停に現れる。
雨の音、湿った空気、濡れた靴下。
全てが愛おしく感じるほど、雨がくれる君との時間が愛おしかった。





「この雨が、ぜーんぶ飴玉だったら

どうなるのかな」




雨がくれる君との時間。


私と、君と、雨の音と、湿ったこの空気。

必要なのは、たったそれだけ。



シュガーレイン

【表紙画像提供:イナリ様】