転校生の和泉姫芽は、どきどきと高鳴る胸で黒板に名前を書いた。
「和泉姫芽です。今日からよろしくお願いします!」
瞬間、がたりと立ち上がったのは、ひどく整った顔立ちの男子生徒。
彼は姫芽の顔を見て、ばたりと気絶した。
異世界から転生したと言い張る彼──園村櫂人は、姫芽に懇願する。
「どうか私に、従者として、お側で御身を守らせていただきたい」
「い、いやあの。護衛とか従者とか、いりませんから」
“普通”の転校生和泉姫芽と、“異世界(からの)転生者”園村櫂人の攻防記録──という名の、恋愛事情。
※この作品はフィクションです。
実在する人物・団体とは一切関係ございません。