21☓☓年。自殺者の増加や延命治療の進歩を背景に、ある制度が導入された。それは「中途死」。心身が健康である成人が、臓器提供を条件に死を選択することを認めるものだ。

主人公は、たった一人の大切な友人とともに、中途死の権利を勝ち取った。二人は、ただ死だけが待っている、一方通行の特急に乗り込む。社会か…